はじめに
歯科医院に寄せられるGoogle口コミの中でも、
「保険適用外の自費診療を勧められた」
「料金が明らかに高すぎる。ぼったくりだ」
「患者のことを考えず、金儲けしか考えていない歯医者」
このような表現を含む投稿は、特に多く見受けられます。
これらは一見すると、患者個人の感想や主観的評価にすぎないようにも見えます。
しかし、投稿内容や表現方法によっては、名誉毀損や信用毀損に該当し、削除や発信者情報開示請求が認められる可能性があります。
本記事では、「保険適用外」「自費診療」「ぼったくり」といった口コミ表現に着目し、
- 削除が認められやすいケース
- 削除が難しいと判断されやすいケース
を、歯科医院の口コミ対応を数多く対応している弁護士の視点からわかりやすく解説します。
「自費診療を勧められた」「ぼったくり」といった口コミは非常に多い
弊所には、歯科医院から
自費診療に関するGoogle口コミ被害のご相談が継続的に寄せられています。
実際に問題となった投稿には、例えば次のような内容があります
(※実例をもとに、一部表現を調整しています)。
「自費治療を前面に押している。」
「ホームページ上では保険診療が可能と書かれていたのに、実際に行くと自費診療しか選択できないと言われた。」
「金儲け主義の歯科医院だという印象を受けた。」
「凄いボッタクリです!」
このような口コミは、
歯科医院の信用・評判・来院動機に直結する重大な影響を与えかねません。
一方で、
「患者の不満の表明」と「違法な評価」との境界は非常に曖昧であり、
対応を誤ると「単なる感想」として削除が認められないケースも少なくありません。
「ぼったくり」「金儲け主義」と書かれていれば削除できるわけではない
重要なポイントとして、
特定の強い言葉が使われているだけで、直ちに違法になるわけではありません。
口コミが違法かどうかは、
- 投稿全体の文脈
- 表現の具体性
- 読者(第三者)に与える印象
などを踏まえ、総合的に判断されます。
そのうえで、次のような要素がある場合には、削除や法的対応が認められやすくなります。
⑴ どの診療行為についての評価かが具体的に分かる場合
- 矯正治療
- 根管治療
- 虫歯治療
- クリーニング など
特定の医療行為を前提とした口コミは、
抽象的な悪評よりも閲覧者の判断に強い影響を与えるため、
違法性が問題になりやすくなります。
⑵ 単なる感想ではなく「事実を述べている形」になっている場合
例えば、
- 「保険は使えないと断言された」
- 「自費診療以外の説明は一切なかった」
といった表現は、
単なる評価ではなく、事実の摘示と判断される可能性があります。
事実の摘示がある場合、
その内容が真実かどうかが、違法性判断の中心となります。
⑶ 記載された事実が真実ではない場合
たとえば、
- 実際には保険診療について説明している
- 複数の治療選択肢を提示している
- 医学的・制度的に保険適用が不可能な症例である
など、
医院側が客観的資料をもって反論できる場合には、
名誉毀損・信用毀損が成立しやすくなります。
⑷ 医療機関としての評価を著しく低下させる強い表現がある場合
「ぼったくり」「詐欺」「金儲け主義」などの表現は、
公的性格を有する医療機関に対する評価として
過度に強い表現と判断されることがあります。
特に、
具体的な根拠や事実の裏付けがない場合には、
違法と評価される可能性が高まります。
悪質な口コミを放置することで生じるリスク
このような口コミを放置すると、次のような影響が考えられます。
- 新規患者が来院を控える
- 医院の誠実性・専門性に対する誤解が広がる
- スタッフの士気低下、採用活動への悪影響
- 類似する便乗的な悪評の増加
Google口コミは検索結果上で目立つ位置に表示されるため、
1件の口コミでも、長期間にわたり影響が残る点に注意が必要です。
「保険適用外」「自費診療」に関する口コミへの適切な対処と解決事例
自費診療に関する口コミ対応では、
- 投稿内容の法的評価
- 削除申請にとどめるか、仮処分・訴訟に進むか
- 発信者情報開示請求を行うべきか
といった点を、事案ごとに慎重に判断する必要があります。
弊所では、歯科医院に対する口コミ被害について多数の対応実績があります。
具体的な解決事例については、以下の記事もご参照ください。
- 【過去記事】自費診療に関する口コミ削除事例①
(「オーナー返信機能を使って「ぼったくり」といった悪質な口コミを即時削除、損害賠償請求ができた事例」)
https://kakikomi.iclaw.jp/case/post-1093/
- 【過去記事】歯科医院に対する悪質な口コミへの対応事例②
(「【歯科医院】「自費診療ばかり勧められる」といったGoogle口コミを2週間で解決!損害賠償請求にも成功した事例」)
https://kakikomi.iclaw.jp/case/post-1089/
「保険適用外」「ぼったくり」といった口コミでお悩みの歯科医院の方へ
「これは削除できる内容なのか判断がつかない」
「連絡しても投稿者から感想だと言われてしまいそうで不安」
そのような段階でも、
早期に弁護士へ相談することで、不要な対応やリスクを避けられたり、適切な対応方針が見えてくる可能性があります。
特に弊所では、令和8年1月現在で80社を超える顧問先様との契約を締結しており、企業の実情に即した、最適な解決策をご提案しております。また、既存従業員様向けの福利厚生として法律相談を承るなどのサービスを展開しており、この点からも口コミにつながらない企業価値の改善、向上につなげることをご提案することができます。
お気軽にご相談をいただければと思います。
Last Updated on 2026年1月9日 by kakikomi.iclaw
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| この記事の執筆者:弁護士法人稲葉セントラル法律事務所 法律事務所でも誹謗中傷トラブルに遭うケースがありますが、弁護士として対応方法は分かっているものの、非常に大きなストレスを感じました。依頼者様への誹謗中傷の書込みを精査し対応する中、今でも誹謗中傷されたことに対し苦々しい思いを抱きます。この想いを抱く度、依頼者の方はもっと苦しんでいることを肌で感じ、なんとか今よりも良い状態にしよう、会社に損害が発生しないようにベストを尽くそうと強く思います。弊所では、これまでネット上の誹謗中傷問題に力を入れ、数多くの事件を解決して参りました。中でも、法人のお客様からのご依頼が多く、法人に対する誹謗中傷問題については、経験と問題解決のノウハウに強みを持っております。私たちは、投稿の削除に限らず、削除が難しい案件についても改善のため挑戦いたします。皆さまのストレスを少しでも減らすため、最善の解決方法を考えサポートいたします。 |



