転職サイトに会社への誹謗中傷を書かれた場合の対処法

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転職サイトに会社への誹謗中傷を書かれた場合の対処法

「転職会議」「OpenWork」をはじめとした転職口コミサイトは、いまや求職者の70%以上が利用するWEBサービスです。多くの求職者が企業ホームページだけではなく、転職口コミサイトやSNSでリアルな情報を収集しています。

利用者が増えている分、もし転職口コミサイトに会社の悪評を書かれたら、企業のマイナスイメージや応募者減少など経営に大きな影響がでることも。

この記事では、転職口コミサイトへ悪意のある投稿をされたときの対応方法と解決策を解説します。

 

1.転職口コミサイトとは?

転職口コミサイトは転職者向けの求人情報サイトとは異なり、在籍者や元社員のリアルな口コミを中心にあらゆる勤務データが閲覧できる点が最大の特徴です。

転職・就職活動時にとても参考になる情報が多数掲載されているため、求職者の約70%が利用しています。求職者だけではなく、自社の評判が気になる在職者が閲覧している場合もあります。

 

【参考:引用】

就活・転職する人の76.7%が口コミサイトで企業のことを調べている

 

「転職会議」をはじめとしたほとんどの転職サイトでは、掲載されている口コミの閲覧に「在職中の会社、または元いた会社の口コミ投稿が必要」としています。

このような方法でリアルな社員の声を集めています。

 

1-1 代表的な転職サイト

転職口コミサイトは現在多数存在しています。

ひとつのサイトで会社に対する悪評・誹謗中傷や社員のプライバシー侵害に当たる口コミを見つけたら、他のサイトにも掲載されている可能性があります。念のためいくつかのサイトを確認したほうが良いでしょう。

代表的な4つのサイトをご紹介します。

 

転職会議

口コミ登録企業数22万社以上、500万件以上の口コミが掲載されている代表的な転職サイトです。(2023年2月時点)

転職口コミサイトの定番で、求職者のほとんどが利用しているサイトです。

 

OpenWork

20代を中心とした若手層の口コミが多い転職サイトです。こちらも利用者が多いため、自社についてどのような口コミがされているか確認するとよいでしょう。

 

キャリコネ

年収・ボーナス・企業の評判・面接対策などが掲載されている転職口コミサイトです。細かい給与明細まで確認ができ、年収、残業時間、有給消化率などのデータ閲覧が可能になっています。

会員登録は無料ですが、口コミを見るには在職中または退職した企業の口コミ投稿が必要です。

 

エン・ライトハウス(旧:カイシャの評判)

年間5000万ユーザーが利用する企業の口コミサイトです。転職者だけでなく、就活、新卒者など幅広く利用されています。

 

その他、googleマップのクチコミにも投稿がある可能性があります。まずは冷静に、今の状況を確認していきましょう。

 

1-2 転職サイトの口コミ投稿ルール

ほとんどすべての転職口コミサイトでは、投稿ルールやガイドラインを設けています。口コミ品質維持とトラブル防止のためです。

口コミ投稿の削除を検討する際、「投稿ガイドラインに違反しているかどうか」が第一の判断基準となります。それぞれのサイトルールを必ず確認しましょう。

 

【ガイドライン例】

転職会議 口コミ投稿ガイドライン
OpenWork レポート回答ガイドライン

 

転職口コミサイト側では、求職者に有益な情報を提供するため企業にとって厳しい不都合な書き込みでも、事実であったり応募判断に役立ったりすれば積極的に掲載しています。

転職サイトによってルールは様々ですが、「不確かな情報・事実確認が難しい情報」「個人を特定でき、攻撃する内容」「誹謗中傷を意図する内容」はガイドライン違反としています。

このような口コミが書き込みがされていたら、転職サイト側に削除依頼をすることで対応してもらえる可能性があります。問題となる口コミの具体的な内容をご紹介していきます。

 

1-3 転職サイトで問題となる口コミ例

代表的な転職口コミサイト「転職会議」では、誹謗中傷・攻撃的な内容などを理由に、約12%の口コミを事前に非掲載対応としています。(2021年データ)

 

【参考:引用】

転職会議 口コミ・ランキングの信頼性への取り組み

 

「残業代がまったく支払われない」
「営業部の○○さんは仕事もしないのに指図ばかり」
「この会社は完全にブラック。上層部はバカばかり。絶対に応募しないほうがよい。」
「営業部に所属していないと部長以上の役職に就けないらしい」

 

などといった口コミは、個人に対する誹謗中傷にあたる・事実確認が難しい・攻撃的で断定的な表現・不確かな情報として、ガイドライン違反となる可能性が高いです。サイト運営会社へ違反報告と削除依頼をすることで、口コミの削除対応を期待できるでしょう。

いずれも、削除依頼をしたあと削除となるのかどうかは、それぞれの転職口コミサイト側の判断によります。まずは削除依頼をして対応を確認してみてください。

「削除依頼で必ず口コミの削除ができるとは限らない」という点はご注意ください。

 

2 転職サイトの口コミは削除できるのか?

2-1 口コミの削除ができる可能性があるケース

転職サイトに会社の悪口やマイナスの書き込みをされた場合、削除できる可能性が高いケースがあります。

 

・ガイドライン違反

投稿内容に明らかなガイドライン違反があり、削除要請ができるケースです。報告内容の事実確認ができる資料が必要です。

 

・仮処分の申し立て

裁判を通じてサイト運営側に違法性を申し立てる方法です。名誉毀損、プライバシーの侵害など、口コミの内容の違法性を立証できれば、裁判所からサイト管理者に対して仮の削除命令を出してもらえる法的な手続きです。

 

・投稿者を特定し、修正や削除を試みる(発信者情報開示請求)

投稿者がわかることで直接削除交渉ができるようになるため、投稿者自らの書き込み修正が期待できます。

 

いずれも投稿内容に違法性・違反があるのか判断と早急な対処が必要です。仮処分の申し立て、発信者情報開示請求では裁判所での手続きが必要となるため、問題が発生したら事実確認と専門の弁護士へ法律相談をおすすめします。

 

2-2 削除が難しいケース

転職サイトでは、批判的な内容の口コミ投稿がされたからといって、すべての書き込みを削除してもらえるわけではありません。企業側の要望に応えてばかりいると、情報の公平性が損なわれ求職者に有益なサイトではなくなってしまうためです。

 

「○○部はチャットでやり取りしているため、会話がほとんどない。」
「事業拡大のスピードに人材確保が間に合っていない。もっと慎重に事業戦略を立てるべきだ」
「業務内容の都合上、リモート勤務が難しい職場」

 

以上のような口コミは、削除対象となる可能性が低いでしょう。

ガイドラインへの抵触が見受けられない場合や、違法性が認められない場合は書き込みの削除がされずそのまま掲載されます。

企業側も口コミ内容を真摯に受け止め、批判に関する対処が必要になることは心に留めておきましょう。

 

2-3 口コミは必ず削除してもらえるわけではない

転職会議では、「基本的には利用規約に反していなければ、掲載を取り消すことはいたしません。」と表明しています。

理由は「求職者ひとりひとりの価値観に寄り添った仕事選びと、それを実現するための企業側の組織改善活動を応援」しているからです。求職者が多くの会社を比較検討し、自分の希望にあった企業を見つけられることを理想としていますので、自社にとってマイナスな投稿があったからといって100%削除してもらえるわけではありません。

 

【参考:引用】

転職会議 口コミ投稿ガイドライン

 

そうはいっても、企業側にとっては何か対処がしたいところだと思います。

問題のある口コミや書き込みを見つけたら、どのような方法で対処ができるかまずは弁護士に相談することを検討してみてください。

削除要請には具体的にガイドライン違反を提示する理由・根拠の説明、資料の提出が必要です。また、裁判所を通して削除請求をするケースもありますので、削除依頼の確実性を上げるためにも、インターネットやIT関連に強い弁護士の意見を聞くのが良いでしょう。

 

3 転職サイトの口コミ削除の方法

転職口コミサイトの書き込みを削除したい場合の、実際の対処方法を解説していきます

 

3-1 サイトの運営会社に規約違反を報告する

それぞれの転職サイトルールに則って、削除依頼を行います。ほとんどの求職者が利用している「転職会議」を例にご紹介します。

 

■転職会議

問い合わせフォームから「投稿削除希望」の連絡をします。

投稿の削除申請は、当該企業または代理人弁護士に限られています。削除申請に違法性がある場合、その旨がサイトに掲載されることもありますので慎重に行う必要があります。

送信防止措置(投稿削除)依頼書、事実を証明する資料・書類、社印の印鑑登録証明書が必要です。

その他、投稿削除に関する注意事項やFAQが掲載されていますのでご参考にしてください。

転職会議|投稿削除のお手続きについて

 

3-2 裁判所に仮処分の申し立てを行う

転職サイトに削除依頼をしても対応されなかった場合、裁判所に対して仮処分の申し立てを行い、削除請求をするか検討することになると思います。

インターネット投稿削除の仮処分とは、裁判所に問題の投稿を削除したい旨を申し立て、削除の必要性があると判断された場合に、裁判所からサイト管理者に対して仮の削除命令を出してもらえる法的手続きです。

仮処分が認められるには条件があること、また申し立て書の作成など不慣れな個人では対処が難しいため、専門の弁護士に相談することをお勧めします。

裁判所が削除を認めるかどうかは、「投稿が虚偽であることの立証」や「違法性の証明」が十分できているかがポイントです。確実性を高めるために十分な証拠を用意する必要があります。

 

3-3 口コミ投稿者を特定する発信者情報開示請求)

削除だけでなく損害賠償等法的措置での対応も検討している場合の方法です。投稿者がわかることで直接投稿者に対しアクションを起こすことができるため、投稿者に対し自身の書き込みを削除するよう求めたり、または、会社に損害が発生しいるようであれば損害賠償請求を行うことができるようになります。

転職サイトは口コミの投稿内容や書き込みのあった時期から投稿者が推定できる場合があります。そうでない場合は開示請求の手続きを行うことになります。転職サイト側にも個人情報の守秘義務があるため、任意で開示に応じてもらえる可能性は大変低いです。

情報を開示してもらうには裁判が必要になるのが一般的です。弁護士の協力が必要で、違法性が明確である場合に限られます。「名誉毀損」「プライバシー侵害」「業務妨害」などで違法性を主張できるかどうか、どのような方法で対処ができるかまずは弁護士に相談することをお勧めします。

 

4 転職サイトの悪評を放置するとどうなる?

転職サイトに掲載された自社の悪評・誹謗中傷を放置するとどうなるでしょうか。求職者に企業のマイナスイメージがついてしまうことはもちろん、在職中の社員や社会全体からのイメージダウンにつながります。

できる限り早急に削除等のトラブル対応をすることが大切です。

 

4-1 採用活動の妨げになる

転職サイトに企業の悪評が掲載されていると、転職者、就活者の信頼を損なうことになります。

企業に対する求職者の不信感が高まると、応募者数減少につながります。その結果、企業が求める人材を確保することができなくなってしまいます。

人材採用は事業計画の要(かなめ)です。次の事業展開に向けた人事配置は常に考えていかなければならないミッションですが、会社の誹謗中傷、悪意のある書き込みが戦略的な採用活動を阻害することになってしまいます。

 

4-2 会社のイメージダウン

悪質な書き込みにより、会社のイメージが損なわれる可能性があります。転職者、就活者も自社の「お客様」になり得ます。内部のマイナスイメージが強く印象づけられた場合。ブランド価値低下にとどまらず将来的に広告やマーケティング活動に影響を与える可能性があります。

 

4-3 在職社員のモチベーションダウン

転職口コミサイトは、必ずしも求職者だけが利用しているとは限りません。

自社の評判が気になる従業員、日々の業務で少し引っ掛かりを感じたスタッフなどが客観的な情報を求めて閲覧するケースがあります。

転職サイトに会社の誹謗中傷、悪意のある書き込みがされていた場合、従業員は自分たちの働く会社に対して不信感を持つ可能性があります。

また、従業員のプライバシー侵害に当たる口コミがあった場合、早急に対応する必要があります。放置してしまうことで、「私の会社はリテラシーの低い会社なんだ」「法的な対処をしてもらえない会社なんだ」と不安になり離職につながる可能性もあります。

 

4-4 競合他社が優位になる

悪意のある口コミが放置されていると、競合他社にとっては好機となります。競合他社はその企業の弱点をつき、逆に自社の売りにすることでその企業に応募した求職者を引き抜くことができます。

求職者は同じ業界、同じ職種で企業を比較検討するものです。自社の悪評が他社に有利に働かないよう、早急に削除対応をしていく必要があります。

 

5 転職サイトの誹謗中傷・口コミ風評被害は弁護士に相談を

これまでご紹介した通り、転職サイト上の悪質な口コミ・書き込みの対処には時間と手間がかかります。プライバシー侵害や個人情報に関わる投稿がされていた場合、即座に対応する必要があるため、経営者ご自身や特定の従業員の方ですべて対処しようとすると時間が足りずトラブルの拡大につながりかねません。

素早い対処と適切な判断を行うためにも、インターネットの誹謗中傷やIT分野に強い専門知識をもつ弁護士に相談することをお勧めします。

 

5-1 ネットトラブルに対応|稲葉セントラル法律事務所の4つの強み

当事務所ではネットトラブル・誹謗中傷に関して多数の相談をいただいております。弁護士であれば、削除依頼から訴訟までの対応が可能です。

ネットトラブル対応における私たちの「4つの強み」をご紹介します。

 

■誹謗中傷・風評被害対策に関する豊富な解決実績があります。

法人、個人を問わず対応経験があり、多数の媒体での削除実績があります。詳しくは「ネットトラブル・誹謗中傷に関する解決・相談事例|稲葉セントラル法律事務所」をご参照ください。

 

■依頼者の利益を最大化する提案

媒体や内容により、削除の可否や対応優先度が異なります。依頼者の利益を最大化するため、何を削除すべきか、どのように削除すべきかを検討しご提案します。単に削除するのみならず、削除後のアクションとして損害賠償請求等の法的手続きを含め、依頼者の名誉を回復すべくいかなる手段をとるべきかご提案をします。

 

■削除後の体制構築までサポート

誹謗中傷・風評被害を再び起こさないためのアフターサポートをいたします。その他に削除をするべき記事や投稿がある場合にもご提案をさせて頂きます。

 

■スピード対応

誹謗中傷・風評被害の削除対応や発信者情報開示はスピード勝負です。当事務所では、弁護士及びスタッフがネット削除対策のチーム制を組んでおり、ご契約いただいた時点から即座に対応できる体制を整えております。少しでも早く削除できるよう、迅速に対応いたします。

 

5-2 稲葉セントラル法律事務所の費用

当事務所では任意交渉による削除請求であれば、1件あたり着手金は5万5千円(税込み)となっております。複数の書き込みを削除する場合は、その件数等に応じて着手金の額を減額しております。

費用、期間は個々の事案によって異なります。詳しくは、相談の際に弁護士よりご説明させていただきます。

 

Last Updated on 2024年5月9日 by kakikomi.iclaw

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    この記事の執筆者:弁護士法人稲葉セントラル法律事務所
    法律事務所でも誹謗中傷トラブルに遭うケースがありますが、弁護士として対応方法は分かっているものの、非常に大きなストレスを感じました。依頼者様への誹謗中傷の書込みを精査し対応する中、今でも誹謗中傷されたことに対し苦々しい思いを抱きます。この想いを抱く度、依頼者の方はもっと苦しんでいることを肌で感じ、なんとか今よりも良い状態にしよう、会社に損害が発生しないようにベストを尽くそうと強く思います。弊所では、これまでネット上の誹謗中傷問題に力を入れ、数多くの事件を解決して参りました。中でも、法人のお客様からのご依頼が多く、法人に対する誹謗中傷問題については、経験と問題解決のノウハウに強みを持っております。私たちは、投稿の削除に限らず、削除が難しい案件についても改善のため挑戦いたします。皆さまのストレスを少しでも減らすため、最善の解決方法を考えサポートいたします。

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